1694年からの歴史を持つ田畑園。キッチンカーやイベントでお茶を通じて地域とのコミュニティを形成し、実際に消費者と繋がることができる機会を増やしていく挑戦も。お茶を身近に感じていたくための工夫に迫ります!
田畑園が立ち上げられた経緯について教えてください
田畑:三芳町で生まれ育ちました。
田畑園は私で11代目になりますが、お茶屋を始めたのは4代前くらいですかね。
この土地に先祖が開拓に入って脈々と続いているので1694年からの歴史になります。
もともと、肥沃の土地ではなかったですが、肥えてなくても作れる野菜などを作りながら4代前くらいからお茶屋を生業として始めたという経緯です。
土地の広さとしては、3haくらいでそのうちの2haが茶園です。
風が強い土地で土が飛ばないようにと隣の家との境にお茶の木を植えたのが始まりで、そこから店舗を構えるようになってお茶屋を始めたそうです。
もともとは中国からお茶の技術などが伝わり、川越の中院が発祥の地として狭山茶の種が皆様に渡って栄えたそうです。
鹿児島や静岡と比べても、狭山茶は自園自製自販というスタイルが多く、珍しいんですよ。
田畑園のこだわりや特徴を教えてください!
田畑:お茶離れが進んでいる中でお茶を身近に感じていただきたい、お茶を淹れるという感覚、一息つく「間」、というのを大切にしていきたいと思っています。小学校に行くと家に急須がないという子達も多いので、日常にあるお茶を感じてもらいたいと思っています。
そこで始めたのが、キッチンカーです。
少しでもお茶を通じて地域とのコミュニティを形成していく、いきなりコーヒーをお茶に変えてというわけではなく1週間のうちに一回でもお茶に触れていただきたいという思いで活動しています。
少しずつイベントにも出させていただいているので、色々な商品を出してお茶を身近に感じていただきたいと思っています。
田畑園の田畑さんが働かれていて喜びに感じる部分について教えてください!
田畑:対面的にお茶を販売しているのでお客様と近い立場で接する中で「おいしい」とか「また来たよ」と言ってもらえると嬉しいですね。
田畑園の田畑さんが働かれていて苦労されているところがあれば教えてください!
田畑:お茶を製造する時期は、一度機械を回すと6時間は止められないので昼夜逆転したり体力的にきつい部分はあります。
夏場も草むしりなど、外に出ないといけないですし、従業員を雇わず家族で経営しています。
田畑園が今後伸ばしていきたい部分について教えてください
田畑:やはりキッチンカーが形になり始めているので、地域の方々にも認知され若い方が足を運んでくれるようになった、というのが成果として現れているのかなと思います。
キッチンカーを通じて知り合った仲間を呼んで『田畑縁日』といってイベントを開催しているので、より活動を増やしていきお茶作りやお茶摘みをより多くの方に体験していただきたいと思っています。
インバウンドでフランスの方にもやってもらいましたし、実際に消費者と繋がることができる機会を増やしていきたいと思っています。売るだけではなく、その工程を見ていただけるとよりお茶の魅力を感じていただけると思います。
あとはキッチンカーの仲間にも売り上げていただきたいですし、仲間は飲食関係なのでそのおいしさを地元の方にも味わっていただきたいと思って活動していて、現在第4回目ですが多くの方に来ていただきました。
人を集めすぎても管理が大変なので、より多くの人を集めるというよりかは楽しんでやれたら良いかなと思っています。
田畑園の田畑さんの思う三芳町の魅力や好きな所があれば教えてください!
田畑:高校卒業して、静岡にあるお茶の学校に2年間全寮制で入りましたが、改めて三芳町は珍しいなと感じました。お茶の産地はほとんどが山に囲まれた地方ですが、三芳町のようにこれだけ東京に近いところはないと思います。
三芳町には4軒のお茶屋がありますが、程よい距離感でやらせていただいていますし、若い方が多いのでみんなで街を盛り上げていこうという雰囲気があります。
住所 | 埼玉県入間郡三芳町上富2265 |
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電話番号 | 049-258-1710 |
営業時間 | 8:00~18:00 定休日: 木曜日 |
アクセス | *お車でお越しの方 所沢インターを降り所沢方面へ約15分。 *電車でお越しの方 東武東上線「ふじみ野駅」西口下車、タクシー約10分 |
公式HP | https://tabataen.com/ |